回廊、灰羽連盟

http://d.hatena.ne.jp/roadman/20110727/1311755645

ラッカを軸にして、丁寧にキャラクターたちの心情と世界との折り合いを描き出した作品だ。

 やがて、明確に作品の中で言われたわけではないが、このグリの街という世界が、灰羽たちにとっては「生」と「死」の間にある中間的な世界であり、灰羽たちは「望まぬ不幸な死」を迎えたものたちであることが語られる。

 灰羽たちの目的は、自分の真名、つまり真の名前とその与えられた意味を知る(自ら規定する、ということかも)ことで、望まぬ死を迎えたものたちに与えられた、最後の、本当に最後の、自分を受け入れる機会なのだということを知っていく……。

 自らの過去、過ちを振り返り、自分の存在の意味を知り、それを受け入れる、という作品のテーマは凄く心に響いた。没頭し、引き込まれたと言ってもいい。

 正直、このTVでこの作品を見たとき、ここまで引き込まれるとは思っていなかった。