作品世界に血が通っているか、魂が込められているか

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灰羽連盟』の世界には、確かに説得力がありました。あの街には歴史があり、登場人物たちの感情には真実味がある。それがはっきりとした手応えで伝わってくるのは、原作者・安倍吉俊が、魂を込めて、オールドホームの風景を創作したからでしょう。村上春樹の小説世界に影響を受けつつも、最終的にはしっかりと自分の作品を作った。その創作に傾けられた熱量こそが、『灰羽連盟』を魅力的な作品にした最大の要因だと、僕は考えます。