村上春樹の世界観の映像化

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作品中ではすべての謎は解かれず、暗示されるに留まるので、いくらでも観る者によって異なる解釈ができ、そこが面白い点だと思います。この、観る者の想像力、感情、記憶をどこまでも喚起する作風(それは春樹の小説の持つ魅力と共通しています)が、灰羽連盟が海外で非常に高い評価を得ている理由であると思います。感情移入して観ると、多分最終回では誰でも涙が止まらない自分を発見していることでしょう。作品に没入して観ないと(つまり批評家的に離れて観ていると)、多分キリスト教的な作風にげんなりすると思います(僕も一回目は批判的に観ていました)。